青学おめでとう!駅伝は金栗四三さん
2020/01/08
うちの田舎の正月は、雪に覆われ、さらには吹雪だったりして、そもそも外に出られなかったりするので、正月はごろごろしていることが多い。そんな時に便利なのが、箱根駅伝のテレビ中継である。朝からビール片手にほろ酔い気分で駅伝観戦。至福の時間である。
自分の大学は駅伝にはまったく関わらないので、どこを応援するでもなかったのだが、10年ほど前から青山学院に肩入れするようになった。最近は強くなってしまって監督が有名になり過ぎ、あまのじゃくの僕としてはちょっと嫌なのだが(笑)、それでも何となく肩入れしてしまう。きっかけはその年の箱根駅伝で、青山学院の中に母校・横手高校出身の選手を見かけたことからだった。もちろん母校であれば手放しで応援する。しかもその年最も激戦区となったアンカーを務め、熾烈なシード権争い(4校がゴール前で並び、ここで敗れればシード権落選となる場面だった)の末、次の年のシード権獲得を獲得した。
そんな走りにも感動したが、その後新聞記事などで、体育会陸上部なのに普通に講義にも出席し、普通の待遇で単位を取らなければならない中での練習で、しかもそこまで体育会的な(悪く言えばシゴキのような)練習でもなく、きわめて普通の学生生活の一環としての部活らしいことを知ったからだ。体育会の根性主義は嫌いではないし、昔の人間としては、そこまでやってこそのアスリートだという思いはある。ただ反面、体育馬鹿も嫌なのである。まあ、そういう人間に限って実は大したことなかったりするのだろうが。
で、そんな普通の大学生活を送りながら、メリハリのある練習でがんばっている青山学院に惹かれたのだ。余談だが、進学の際に青学と成蹊のどちらを受けるか悩み成蹊を選んだ僕には、いつもちょっとだけ気になっている大学でもあった。まあ、受かっていたかどうかもわからないのだが(笑)。
そんな青山学院も今や強豪校と言われるようになってしまった。少し寂しい気もするが、でも去年負けていることもあって、今年は張り切って応援してしまった。にしても、やはり駅伝はドラマがある。一人一人の選手の背景を想像したりしながら見ていると、時には涙が出そうになる。
そんなドラマチックな競技を作った人はすごいなぁと、常々思っていたのだが、去年それが誰か判ったのである。
金栗四三という人物がその人。大河ドラマを見ていた方々はご存知の人物。歴代ワースト1視聴率という名誉を頂いた昨年の大河ドラマ『いだてん』の前半主人公である。ボロクソの批評している従来の大河ドラマファンもいらっしゃるようだが、僕は大好きだった。こんなに面白い大河ドラマはなかった。生まれて初めて大河ドラマを最後まで見続けてしまった。今までの大河は、頑張って観ようと意気込んでも、大体途中で挫折していたのだが、今回はすべて録画し、見逃した回もちゃんと観た。それほど観たかったのである。
そんな大河ドラマの前半部分の主人公が金栗四三さんで、この人は日本で初めてオリンピックに出場した人物。競技はマラソン。日本マラソンの父といわれる彼が、「オリンピックで日本を強くするにはマラソン選手の育成をすること。一度にたくさんの選手を作るには、駅伝競走が最適だ」との思いで、作ったのが今の箱根駅伝のベースとなった大会だという。つまり、この金栗四三さんがいなければ箱根駅伝もなかったわけで、僕の寝正月も無味乾燥なものとなっていたということだ。金栗さん、ありがとう。
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