桂乃徒然

文筆業 佐々木桂 公式ウェブサイト

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30年前のアメリカ紀行備忘録10

      2017/06/01

8月14日

 この日、旅の2日目にピンチを迎えるとは、朝、目が覚めるまでわからなかった。ナント、駐車場に停められていた車がぶつけられてボコボコなのである。しかもタイヤカバーがヘコみタイヤを押さえているため、発進することもできない。
 とにかくフロントへ報告だと、昨日にオジサンのもとに走り込み、さかんに事故をアピール。なんせ当て逃げである。きっとオジサンも慌てて警察を手配してくれるだろうと思っていたら、ニッコリ笑って「You are unlucky」だと。車が動かせないというと、それは大変だ!と、一旦奥に引っ込む。今度こそ警察か?と期待していたら、ぶっといバールを持って戻ってきて、これを使えと、やはり笑顔で手渡す。「どうだ親切なオジサンだろう」とでも言いたげな顔である。
 とりあえず、ひとまず諦めて車に戻り、なんとかバールでタイヤを押さえていたカバーをタイヤからひっぺがして、タイヤの自由がきくようにすることはできた。それからバールを返しがてらもう一度フロントへ行き、警察の電話番号を聞くことに。ただし、番号はわかったものの、どんな話をしたらいいものかわからない。そもそも二人とも英語はほとんど話せないのだ。そこで思い出したのがクレジットカード会社の日本語サービス。アメックスならアメリカのだいたいの場所で、日本語でのサービスを受けられる窓口があるとのことだったはずだ。さっそく電話。いきなり日本語の対応。まずはホッとする。
 処置の仕方を聞くと、ポリスを呼んでポリスカードをもらうように言われる。そのポリスカードとかいうやつの、ポリスナンバーがレンタカー屋に言うときに必要なんだとか。
 まずはポリスを呼んで現場検証だ。実は車を少し動かしてしまっていたので二人ともドキドキしていた。実は昨晩は宿のパーキングエリアの外に停めていたため、それではこっちにも落ち度があることになってしまう、それはマズイだろうと、Sさんが気を利かせてパーキングエリア内に停め直してくれていたのだ。しかし、移動したことがバレては元も子もない。現場検証中はドキドキである。

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