坂本龍一氏の言葉にすっきり!「音楽の力」に違和感あった
2020/02/15
2日の朝日新聞に、坂本龍一氏を取材した『「音楽の力」は恥ずかしい言葉』と記事が載っていた。その特に坂本氏の話を読みたかったわけではないが、キャッチフレーズに惹かれて読んでしまった。
何故なら、僕もずっと、「音楽の力」というのに胡散臭さを感じていたからだ。
記者が、「復興を祈る公園などを通じて『音楽の力』で社会に影響を与えてきたので?」と質問しようとしたら、坂本氏はそれを否定したという。
氏が言うには、本人も音楽には癒やされことがあるが、『この音楽には、絶対的な癒やしの力がある』みたいな物理的なものではない」とのこと。メディアが、特に災害後などに、「音楽の力」と言う言葉を万能薬のように使うのは不愉快だとも言う。また、スポーツなどでも、「勇気を与えたい」などと選手がいうのが、恥ずかしいとも言う。音楽の感動というのは、「基本的に個人個人の誤解」であって、「感動するかしないかは勝手なこと。ある時にある音楽と出会って気持が和んでも、同じ曲を別の時に聞いて気持が動かないことはある。音楽に何か力があるのではない。音楽を作る側がそういう力を及ぼしてやろうと思って作るのは、言語道断でおこがましい」と続ける。
その通り!と思ったのである。僕も詩を書くときには、読む人間にために…とは考えない。そんなのはおこがましい。何かに悩んでいるときに、僕の詩を読んで癒やされるのは嬉しい事だが、逆に、落ち込む人だっているだろう。それはしょうがない。僕は僕の詩を書いているのだから。また、詩に、それほど大きな力があるとも思っています。
坂本氏は言う。音楽は「好きだからやっているだけ。(中略)一人きりでもやっている」
まさにその通りだと思った記事だった。
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