桂乃徒然

文筆業 佐々木桂 公式ウェブサイト

*

紅白歌合戦はもう一度録画で

      2020/01/15

 この間も書いたが、おせちは大晦日に食べ、その他のごちそうを頬張りながらの大宴会というのが、ウチの実家の習わしで、僕は東京に来てからもそれを踏襲しているが、そこに欠かせないのがNHKの『紅白歌合戦』である。
 ただし、生中継の大晦日当日はなにせ大宴会。観てるんだか観てないんだかわからない状態だから、翌日思い返しても、あまり覚えていない。何だかもったいないなと、今年は録画してみた。世代的にドンピシャな、サザンとユーミンが出た去年、「録画しておけばよかった」と後悔したのが教訓にもなっていた。
 で、枝豆とビールを用意して、4時間にわたる『紅白歌合戦』をじっくり観てみた。結論から言うと素直に「おもしろかった」。
 前後半の2部制になった1989年以降での、ワースト視聴率だったというのは、すでにネットのニュースで知っていたが、そんなものはどうでもよい。過去ワースト視聴率の大河ドラマ『いだてん』が大好きだった僕である。きっと世間の感覚と僕はズレているのだ。ということは、きっと面白いに違いない。そんなひねくれた自信を持って観た。そして面白かった。大好きな綾瀬はるかの司会もよかった。ビートたけしの『浅草キッド』は泣いた。ミーシャの紅組トリは素晴らしかった。嵐が歌った『カイト』も予想以上によかった。嵐も米津玄帥もそこまで好きなわけではないがよかった。演歌も好きなので、演歌歌手の人たちには、もうちょっとちゃんと歌わせてほしかったけど、でもあれはあれでよかった。石川さゆりも圧巻だった。同じ歌なのに年々すごくなるのは、さすが歌手だなぁと感心してしまった。三波春夫も村田英雄も美空ひばりもいなくなり、北島三郎も都はるみも和田アキ子も出なくなり、紅白らしい演歌が少なくなってしまった中、石川さゆりはすごかった。
 まあ、ビールを遣りながらなので、分析しながら観ていたわけではもちろんない。ただ、変なバラエティよりも、断然酒の肴になる番組だということはわかった。涙腺がもろくなったせいもあるが、いろんな歌で泣かせてもらえた。やっぱり『紅白歌合戦』は、いい。そして、正月の二度観がまた、いい。来年も録画しようっと。

 - 2020年, 日々の徒然

Message

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

  関連記事

日々の徒然
どじょっこふなっこ

今の若い人はあまり知らないかもしれないが、 「どじょっこふなっこ」という童謡があ …

日々の徒然
30年前のアメリカ紀行備忘録6

 Sさんが好きだというアンティック屋さんがたんさんあるプレスコットという町を経て …

日々の徒然
30年前のアメリカ紀行備忘録5

8月12日  気持ちよく目覚め、まずは空港に帰りのチケットを買いに行く。22日の …

日々の徒然
30年前のアメリカ紀行備忘録3

 1988年の夏、僕は、バイク仲間でありライターの先輩でもあった友人のSさんとア …

トラック野郎は楽しい

 毎日書く日記のような詩“日詩”を提案してから5年。その中にも何度か登場するのが …

日々の徒然
連載もろもろ

今発売中の週刊朝日は、連載「美し国旨し米」の2回目です。見かけたら読んでやって下 …

あちらの娘はがっつりし過ぎ ?

貧しく不幸な娘がいました しかし今の生活に不満も言わず 健気に暮らしていました …

日々の徒然
昔の納豆の作り方…だそうです

最近、納豆を手作りする人が増えている。基本的には、大豆を煮て、それに市販の納豆を …

根津甚八さんとの想い出

俳優の松方弘樹さんが1月21日に74歳で亡くなったというニュースが飛び交った。松 …

坂本龍一氏の言葉にすっきり!「音楽の力」に違和感あった

 2日の朝日新聞に、坂本龍一氏を取材した『「音楽の力」は恥ずかしい言葉』と記事が …