百人一首
2020/01/15
飲んでばかりで正月らしい遊びをしていないと、家族からのクレームが入ったので、しぶしぶ取り出したのがコレ。『小倉百人一首』である。百人一首というのは、和歌を詠んでるカルタだよなってのは、だいたい知ってはいたのだが、しっかりこいつに向き合ったのは、実は最近のこと。映画『ちはやふる』をテレビで観てからだ。夢中になったのは僕よりも家族だったが、僕も詩人のはしくれとして、和歌に関しては一言いわずにはいられない。そこで付け焼き刃のウンチクを傾けていたところ、口先のウンチクよりも実際にやってみようと言われ手に入れてみた。
これが何とも難しい。歌を覚えていないため、最初の頃は、下の句の最初のひらがなをただ追うだけ。つまり“ちはやぶる神代(かみよ)も聞かず竜田川(たつたがは)韓紅(からくれなゐ)に水くくるとは”であれば、ひらがなだけで書かれた下の句“からくれなゐにみずくくるとは”を探すために、「か、か、か、か」と言いながら目で追うのである。
すべてがひらがなというのが、またしんどい。いろはがるたのように、絵でも付いていてくれれば、探すのも早いのだが。
しかし、難しいモノほど奥が深くて面白い。和歌に興味が出て来てしまい、百人一首の入門書まで買ってしまった。さらには、百人一首のすべての歌をモチーフに描かれた漫画集も。これらもまた面白い。そして歌を覚え始めると、当の百人一首もさらにまた面白くなる。正月は、幼い娘をせっついて、対戦していたが、最近では何度やっても勝てない。何度かやっているうちに、向こうさんは歌を覚え始めてしまったのだ。僕は本を読みながらやっと少しずつ覚えているというのに。向こうは、やるたんびに覚えていく。脳の老化を自覚せざるを得ないが、それでも和歌を覚えていくのは楽しい。はてさて、今年1年で百首覚えられるモノかどうか。とりあえず頑張ってみよう。
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