映画『母 小林多喜二の母の物語』に思う
2017/04/27
映画『母 小林多喜二の母の物語』の有料試写会が、明日横浜で開催されるという。上映は25日から横浜シネマリンにて。
小林多喜二といえば『蟹工船』だが、国語の授業では習ったものの、内容が暗すぎたのと、現代の自分たちには縁遠い作品のように思えて、大人になるまで読んだことがなかった。20代の頃、多喜二が秋田の出身と知って、とりあえず読んで見ようと手に取ったが、やはり暗くてバブルの僕たちには合わなかった。
そして40代も半ばとなった頃、もう一度読み直した。今度はすんなり読めた。そして感動した。主義主張ではなく、小説として面白かった。そして汗も流さず上前をはねてるヤツらに腹が立った。まあ、それは現代でも同じなのだが。まっとうな生産者ではなく、すきま産業ばかりが儲かる世の中はどうかと思う。
僕は共産党員でもないし左でもないから、多喜二に生き方には共感しないが、最期が警察に棒で殴られて殺されたっていうんであれば、やっぱり権力をかさにきたヤツらにも腹が立つ。他人の僕ですらそう思うのだから、腹を痛めて生んだ子を殺された母・セキの気持ちをおもんぱかると、胸が痛い。
関連記事
-
最低最悪の日 by園児
「明日は最低最悪の日」と園児の娘が言う。 園が始まるからだとのこと。「イヤ」とか …
-
念願の“石けん箱
念願の“石けん箱”が届いた。 リッチェル石けん箱 角「ハユール」。 なんで …
-
『日詩』1月21日〜31日アップしました。
ツイッターにあげている『日詩』。頑張ってまだ続いています。11日分を『詩郷(うた …
-
坂本龍一氏の言葉にすっきり!「音楽の力」に違和感あった
2日の朝日新聞に、坂本龍一氏を取材した『「音楽の力」は恥ずかしい言葉』と記事が …
-
米農家を変える若者たち
週刊朝日の連載「美し国旨し米」、早いもので13回目を迎えてしまいました。今回から …
-
30年前の東成瀬村取材
僕が4年3ヶ月勤めたフロム・エー編集部。テレビのADをやっていたのはまだ学生の …
-
日詩 6月1日〜10日(2018)
日詩のまとめです。 日詩(ツイッター詩まとめ) 6月1日〜10日 例えばこんな詩 …
-
またまた『紅白歌合戦』…そんで、カイト、で岩崎弥太郎と根無し草
皆が「おもしろくなかった」というので、むきになってネタにしているわけではないが …
-
ラベンダーの日本酒が美味!!
タイトル見ただけで、ちょっと引きますよね。ラベンダーの日本酒???って。僕もそう …
-
日詩 11月1日〜10日(2018)
日詩のまとめです。 日詩(ツイッター詩) 11月1日〜10日 こんな詩も… キリ …
- PREV
- 親父の言葉2
- NEXT
- 30年前のアメリカ紀行備忘録4